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住職ノートnote

あきらめて・いい加減で・ガンバラナイ


アキラメテ  イイカゲンデ   ガンバラナイ
これが、日日あらたに 2002年のテーマです。

キラメテ というのは、「諦めて」、つまり、「あきらかに見極めて」ということです。
「どうでもいい…」と、投げやりになることではありません。

失敗したときにも、明らかに見極めたならば、「自分が無理をしたから…」、「欲を起こし過ぎたからだ…」と、つまづいた原因をしっかり見極め、「そこに気をつけて、今度は…」と新たな一歩を踏み出す事ができます。
成功したときには、ココまで支えてくれた周りのことを見極めて、「おかげさまで…」とお礼がいえます。

明らかに見極め(アキラメ)ないと、「こんなハズじゃなかった」「アイツが悪い、こいつが悪い」となるのです。だから、アキラメテ…です。

イカゲンデ も、「良い加減で」ということ。デタラメということじゃありません。ギターでも三味線でも、糸(弦)を張りすぎるとプツンと切れてしまいます。かといって緩めすぎると音は出ません。「ちょうどいいのが、いい加減」なのです。
これは、お釈迦さまが覚りを開かれるきっかけとなった喩(たと)えとして聞いています。徹底的な苦行でもなく、現実に甘んじることでもなく、その中間(いい加減)によって初めて道は開けたのです。

そして、イイカゲンだからガンバラナイのです。
頑張るの語源には、「我を張る」という一説があるくらいに、頑張ると、どうしても自分中心になってしまいます。頑張ってない人のことを「だらしない奴だ」と見下げてしまいます。

もともと、みんな頑張っていますよ。今日までこうして生き長らえてきたことだけでも、十分頑張ってきたことです。自分も周りの人もよく頑張ってきた…。
だから、もう頑張らない。とはいえ、イイカゲンですから怠け放題でもありません。

アキラメテ  イイカゲンデ   ガンバラナイ とは
明らかに見きわめて  ちょうどよい加減で  我を張らない
ということです。

今年も ガンバ…、いや 、いい加減で いきましょう!