人生の栞

以前 私がまだタバコを吸っていたころ、そのタバコは必ず温泉津町内で買うことにしていました。というのも、タバコの税金は買った場所に還元されることを聞いてましたから。同じ買うなら 地元で…ということです。

もちろん京都などへ数日間 出かけるときは、数日分のタバコを温泉津で買いだめして行きました。そして、帰りの途中(高速道路)で タバコがなくなると、
「せめて島根県に入るまで(買うのは)ガマンしよう」 なんて思ったりしました。ふむ、なんて素晴らしい郷土愛!

ところが、ある法事の席で誇らしげにこの「郷土愛タバコ」の話をする私に、ご親戚の男性がひと言…。
「ゴインゲ(御院家)さんも、心が狭いねぇ~。自分の町、自分の県にこだわって、他の町、よその県ことを考えてないんじゃないのー?」

なるほど、郷土愛といいながら、自分の郷土ばかりを優先して考えて、よそのことは二の次です。
「愛」とは執着・とらわれである…と仏教で教えられるのは、こういうこというのでしょう。

「家族のため、町のため、会社のため、自分のことは差し置いて他の人のために頑張っている」というお方に出会うことがあります。
しかし、それもよく考えてみると、
「家族のため、町のため、会社のため…」というのは
「自分の家族のため、自分の町のため、自分の会社のため…」
でした。決して
「隣の家族のため、よその町のため、他の会社のため…」ではありません。

結局、これまたどこまでいっても 自分中心の思いから離れられない我が身が知らされた…の巻でした

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